
孤独な研究者に向けて書いています。
・研究者は圧倒的に孤独です。
・孤独を原動力にするマインドセット。
博士課程や研究職に限らず、研究に関する人は圧倒的に孤独です。
世の中的には知的で、カッコイイかもしれない、、、実際はそうじゃない。
僕の研究歴は2年くらいですが、海外の大学や研究機関で約1年間ずつ研究をしています。こんな僕が語ります。
研究者は圧倒的に孤独です。
研究者は、「自分が確かめたいこと」や「明らかにしたいこと」について、思う存分打ち込める一方で、常に孤独と隣り合わせです。
それもそのはず、、、研究者が新しいプロジェクトを行うときは、常に新規性や独創性が問われます。
新規性や独自性を追い求めれば、必然的にも、「誰も思いつかなかったアイディア」や「誰も到達していない領域」に踏み込みますよね。
結果として、「気付いたら同じ経験をした仲間がいない」、という状況になっています。
これを孤独といわずしてなんと言うでしょう。
博士課程の学生の多くがうつ病のリスクにあるという事実。
事実として、博士課程のおよそ1/3の学生が、うつ病のような精神疾患を発症するリスクがあると言われている。
▷▷Nature “PhDs: the tortuous truth”
博士課程の学生が不安をかかえる原因として、以下の点があげられます。
1:長すぎる拘束時間
2:お金の心配
3:ワークライフバランスへの不満
4:博士号プログラムへの不満
5:ハラスメントと差別
6:将来の不確実性
「おいおい、孤独が原因なんじゃないのか」と言われそうですが、孤独とうつ病の相関関係については、様々な調査が行われています。
ここでは、1つだけ調査の結果をあげますね。
▷▷Movement and Mind: A Functional Imaging Study of Perception and Interpretation of Complex Intentional Movement Patterns
『抑うつ感のある人は、他者との関係から身を引き、時間の経過とともに孤独感が強まる。』
一度、孤独とうつのループに入ってしまうと、なかなか抜け出すことができない悪循環にはまってしまいます、、、
孤独を原動力にするマインドセット。
ではどうしたら、孤独とうつのループに入らずに、研究に打ち込めるのか。
結論としては、「孤独を味方につける」だと思います。
そもそも、孤独感なんてものは人生の中でも、とりわけとくに無駄なものです。
孤独感を抱いたところで、結局あなたにとって、マイナス面的な効果しか生まないですよね。
しかし、「孤独を味方につける」という行為自体は、その無駄なものに価値を見出す必要があります。少なくとも敵対していてはいけない。
実は、ここに、孤独を原動力にする本質が含まれていると思うんですよね。
孤独な研究者は、きっと、『こんな研究に意味があるのかもわからない、、、』と考えるでしょう。
そもそも、たいていの研究なんてものは、今すぐに人々の生活を豊かにするわけではありません。
一般的な人からすれば、いつ役に立つのかわからない、「無駄」以外のなにものでもないですよ。
そういった「無駄」と対峙したときに、『どうやったら、この無駄から価値を見出せるのか』と考えるべきだと思います。
研究に言い換えると、『どうやったら、この研究に価値を見出せるのか』を問うのです。
研究とは、無駄なものに価値を見出すことが、そもそもの本質であり、孤独がその本質を教えてくれるのです。
このマインドセットであれば、孤独とともに、一歩ずつ前進していけると思います。
今回はこれくらいにします。
本記事は、僕のわずかな経験と偏見から書いていますので、異論があればいつでもどうぞ。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
✔︎参考にした本