
・ロボット開発にはどんな学問があるのかわからない。
こんにちは、るい(@CenotenBlog)です。
本記事は上記のような悩みを解決できる様に書かれています。
✔︎本記事の内容
・メカトロニクス
・順運動学、逆運動学
・C / C++
・制御システム
・コンピュータビジョン
この記事を書いている僕は、大学で機械工学を専攻し、国立研究機関にてロボットに関する研究を行っています。
こういった僕が解説をしていきます。
ロボット工学でまず取り組むべき5つの学問
では早速ロボット工学でまず取り組むべき5つの学問について解説します。
僕が考える、ロボット工学で大切な学問は以下の5つです。
・メカトロニクス
・順運動学、逆運動学
・C / C++
・制御システム
・コンピュータビジョン
これら5つの学問について、それぞれ順番に解説していきます。
メカトロニクス
1つ目はメカトロニクスです。
メカトロニクスの語源は、機械装置(Mechanics)と電子工学( Electronics)を合わせた言葉です。(Mechatronics = Mechanics + Electronics)
本学問は、機械工学や電気電子工学、情報工学の知識•技術を融合させることにより、従来手法を越える新たな工学的解を生み出す学問や技術分野を指します。
この学問では、センサーの使い方やアクチュエーターの使い方を学びます。
同時にマイコン(マイクロコンピューター)を使ってセンサーやアクチュエーターの制御も行います。
ロボットには様々な種類のマイコンやセンサーが搭載されます。
メカトロニクスを通し、電子回路や コンピュータによる機械制御全般について学ぶことで、ロボットの制御についての理解を深めることができます。
図:Wikipediaから引用
順運動学・逆運動学

2つ目は、順運動学と逆運動学です。
本学問は、ロボットアームの関節などを制御するのに非常に重要です。
順運動学では、関節の位置や角度からロボットの姿勢(指先の位置など)を求めます。
逆運動学とは、ロボットの姿勢(指先の位置など)から各関節の位置や角度を求めます。
これらの様にロボットアームを例に学習されることが多いですが、ロボットの関節全般に応用が出来る学問です。
ただし、行列計算が必要になるので、大学基礎レベルの数学の知識が必要です。
C/C++

3つ目は、C言語もしくはC++です。
プログラミングに関する知識やスキルは、モーターなどを制御する際に必要です。
C言語は多くのマイコンの標準言語として使われているので、プログラミングの第一歩としておすすめの言語です。
C言語ができる様になると、ロボットのアームなどを自由に制御することができます。
まずは本などを参考に、基本的なコードの書き方や読み方の学習から始めてみると良いかと。
また、ロボット開発で主要なプログラミング言語について、下記の記事で解説しています。
是非参考にしてみてください。
・ロボットの研究開発ではどんなプログラミング言語が使われているの?・これから学ぶ言語はどれがおすすめ? こんにちは、るい(@CenotenBlog)です。 この記事では、上記の悩みにお答えします。 ɱ[…]
制御システム
4つ目は、制御システムです。
制御システムを学ぶことで、ロボットアームなどの対象物を狙い通りに制御することができます。
制御方法には、古典制御や現代制御と呼ばれる手法があります。
どちらの手法も、ロボットアームなどの対象物を狙い通りに制御するという目的は同じです。
ロボットアームの位置や力などを、電子制御する際にこの学問で学んだモデルを活用することができます。
コンピュータビジョン

最後の学問がコンピュータービジョンです。
コンピュータービジョンはロボットが外部の情報を得るために必要である。
例えば、多くのロボットはカメラセンサーから外部の環境の情報を取得しています。
こちらを発展させていくことで、物体の認識や行動認識を行うことも可能です。
まずは、画像処理について図から簡単に理解してみると良いかと。
最後に
上記で解説した5つの学問は、ロボット工学を学ぶ上で基本となるものです。
これら5つを理解した上で、更に上のレベルの学問へと進んでいければ良いかと思います。
また、ロボット工学をこれから学習される方は以下の記事で、初学習者向けの書籍の感想を書いてあります。
是非参考にしてみてください。
こんにちは、るい(@CenotenBlog)です。 今回は、「ロボットに関する知識を付けてみたい!」という方におすすめの『はじめてのロボット工学(第2版)』の読書記事です。 本書はロボットの事前知識がいらない入門書になっています。なので、こ[…]